お知らせ

お知らせ 2024年7月

Inclusiveについての考え方

Inclusiveのポジティブ連鎖についての考え方

当社では、製造事業及びバックオフィス、クリエイティブ業務を中心に、介護者、子育て者、職域・地域限定者など、特別事情を持つ方の雇用に力を入れております。
また、障碍社就労施設との業務提携を通じて、当時の基礎検査・梱包等の作業にいて障碍者に就労機会を提供し、現在はキッティング業務の中に含まれる検査業務だけでなく、製造工程における軽作業にまで範囲を広げて、業務を委託しています。

 

もともとは、全国でネットワークの保守業務が発生することもあり、地方での採用強化を図っており、その中で、なかなか正社員で優秀な方を採用できないことも多々あり、あらゆる階層で採用し、お客様へのサービス提供品質を高めることを最重要視していく中で、『Inclusive についての考え方』について整理をする必要に迫られ、当社としての考え方を定めました。

 

Inclusiveについての考え方

従来型の会社では、『会社の仕組みに、個人が合わせる』のが当たり前の世界でした。

 

今でも実感値としては、90%以上の会社がそのように人事・組織を運営していると思います。
また、社員はボーナスをもらえるが、パートタイマーの方はボーナスが貰えない、または、派遣の方にはボーナスが出ない、または少ない(社員との差があまりにも大きい)、など。
大手上場企業に代表される優良企業では、そのようなことは無いかもしれませんが、派遣の方を優遇しない傾向は大きな企業にもあると思います。
それもよくよく考えると、会社の仕組みに個人が合わせる仕組みです。そこに従業員と会社の対等な関係はありません(ある程度の上位下達は致し方ないと思いますが、中小企業が目指す理想の姿ではありません)。

 

例えば、高給を貰っている働かない管理職が要るのに、何故派遣職はボーナスが無いのか?、そもそも学歴社会の不公平があるのでは?という不条理は、実際にあるのではないかと思いますし、そのような雇用形態(解雇規制があるため、不要なホワイトカラーのリストラができない、昇給昇格が硬直的)が、日本経済の衰退を招いているのではと思います。

 

当社では、基本的に業務範囲の中で、責任感と経験を持って業務レベルを高いレベルで遂行し会社の収益を支えてくれるのが社員、パートタイマーや派遣の方は社員とは責任のレベルが違うなどの、区別は行いますが、差別が無いように意識しています。また、『発注先の考え方を、被発注者に押し付ける』ことをしないように外部の第3者を業務に組み込み意見を聞きながら取引内容を設計し、常に、『快適で長期継続性のある柔軟な関係を、合理的に常に見直し作り直す』ということを、法人対法人の分野でしています。

 

10年以上取引を続けてくださるお客様が200社を超え、また、他社製品含めた委託製造が500万個を超えて重大な不良が少ないのも、お取引先様が当社を支えてくださるからこそであり、それが私たちの技術能力やサービス実施能力を支えていると思います。

 

また、従業員との関係においても、『会社の仕組みに、個人が合わせる』よりも、『個々人の働く理由や事情により、勤務就労形態を変化させ、個人の仕組みに、会社が寄り添う』ことを目指しており、2023年からはパーパス(従業員にとっての目的)を、『働きたい理由と、働く場所は、自分で決める』という理想を掲げることを始め、役員もサテライトワークに移行し、全員が最もパフォーマンスが上がる働き方を追求しています。
また、現在は、東南アジア、豪州などで、業務委託を通じて、専門スタッフを業務委託にて採用していますが、この姿勢が、当社の全体戦略の国際化を進める原動力になりました。

 

また、当社では、研修やITスキルや環境の平準化、を通じて、業務品質がシームレスに日本全国、海外で同じ、という環境を作っており、そのための努力を日々怠りません。
2025年からはカスタマーサクセス事業として、AIサポートの事業を始め、なるべく全員(お取引先様も当社費用で研修)が、当社内でAI研修を受けることを始めております。

 

その中で抽出された『Inclusive についての考え方』、についての私たちの2024年に決めた一つの決め事は、
『仮に能力や環境、設備、などに就労者側で不備や不足があり、会社が求める品質を満たさない可能性がある場合にも、研修や投資を通じて、同じ品質のサービスを提供できるよう、細やかな指導やサポートを加えていくこと』であり、その定義を行うことの背景として、『むしろ、そのこと=Inlusiveであること、を通じて幸せな会社を作る事でサービス品質が向上し、お客様がよりハッピーになることを目指すこと』として定義しています。
2025年には、『お客様の不便と職場の非効率への不満を減らすために全力を尽くす』という考え方で、まずは新たに設置した、カスタマーサクセス部門にて、AIサポート事業を開始しました。

 

幸せのポジティブ連鎖についての考え方

例えば極端な例(実際にはまだ事例はありません)ですが、『LGBTQの方に対して、男女共用トイレ、が提供できないのであれば、そのようなオフィスに出勤していただく必要は無い、本人が希望すればたとえコスト増になったとしても、別のオフィスを借り上げて仕事をする』などの判断がありえます。
裏を返せば、採用するすべての方は、人物本位及び能力本位、その人が持つ人生やキャリアのビジョンへの共感、で採用をする、ということです。

 

会社が自分の環境にとって足りないものを提供してくれる時、働く人は、『小さな幸せ=社会と快適につながることができる』というポジティブなオーラをもって仕事に取り組めます。
それが、まわりまわって、お客様やお客様が大切にしているお客様に対しても、より良いサービス品質で伝わること、これが理想だと考えています。

 

オフィスポリティックスのネガティブ連鎖についての考え方

また、それ以外にも、社員と非正規社員、パートタイム労働者と派遣社員、などの間で、見えない差別(政治的な立場を利用したマウンティングやパワハラなど)があった場合、働く人の就労モチベーションが落ちるだけでなく、社内で正しい意見が通らず、お客様への提供サービス品質が落ちるリスクがあります。東芝や日産が成功した後に没落したのもこのようなカルチャーが原因だと私は思っています。

 

当社が、オフィス勤務者と在宅勤務者の優劣差別は無く、なるべくオフィス勤務者を減らそうとしている理由の一つは、「仕事ができる人を優先せず、政治的な立場を優先した無駄な社内政治で、無駄な管理職が増え、ホワイトカラーとブルーカラーが分かれてしまうだけだなく、お客様へのサービス提供コストが人件費分跳ね上がる」ということに加え、「パワーポリティクスやマウンティングは生産性を落とす原因で、究極は、それを認めることは、中間管理職ではなく、社長が楽をするための仕組みに過ぎず、トータルでは生産性やお客様品質にとって悪である」「政治は人間の本質なのでなくすことはできないが、オフィスの柔軟化を通じて、政治の地場や決壊を薄める形で破壊し、合理性と業務効率性を重んじた上で、個々人の能力と意欲の両方を高め、品質管理に集中したい」というラジカルな思想に基づきます。
この思想は、実は、世界中から人を採用するときに役立ちます(人それぞれが持つビジョンに共感し、差別をしないという考え方)。それが、私たちの、『Inclusiveのポジティブ連鎖についての考え方』です。

 

『Inclusive』であることは、個人、会社だけでなく、お客様へのサービス提供品質の向上につながる、というのが私たちの仮説でありいまだ実現していない理想であり、また、それがプロダクトやサービスの設計思想と会社運営の根幹をなす背骨です。